パスタ作り

確かな品質を保証し、毎日美味しい食事をとりたいと願う方の広いニーズに応えるために、製品開発、工程やレイアウトは絶えず進化し続けます。

品質を守る使命

グラノロは150種類以上の良質のパスタと、伝統的なイタリアのパスタ料理に欠かせない製品(トマトソース・調味料・豆類・オリーブオイル)を作っています。伝統を守る良質のパスタを作ることは創設者アッティリオ・マストロマウロの基本理念であり、彼が生涯をかけた“使命”でした。そして、その基本理念と使命感は現在も彼の家族によってしっかり受け継がれています。

数字で見るグラノロのパスタ生産

工場面積7万㎡

 

生産ライン11

 

 

1日あたりのパスタ生産量450トン

 

セルフサポート倉庫の保管可能容量1万トン

 

原料の選別

高い品質のパスタ作りには原料選びが大切です。グラノロパスタが良質なのは小麦の中心部だけを使った良質のデュラム小麦のセモリナ粉を使うからです。このセモリナ粉は色は均質な黄色、ふすま部分は除かれ、たんぱく質、特に良質のグルテンを豊富に含んでいて、しっかりした生地で弾力性もあります。セモリナ粉は厳格な品質基準を保証する製粉所から仕入れ、搬入の際に社内研究所で詳細な品質検査を行います。

グルテン

グラノロパスタにはたんぱく質、特にグリアジンとグルテニンが豊富に含まれています。これらは生地作りの際に水を加えると混ざり合ってグルテンと呼ばれるたんぱく質複合体を形成します。

グルテンはメッシュ状のたんぱく質で、デンプンの粒が調理時に水中に溶け出るのを防ぎます。グルテンのおかげでパスタの表面がべたつくことなく、しっかりと弾力性を保ち、お皿に載せた時にくっついてしまうこともないのです。

つまり、グリアジンとグルテニンの量と質が直接料理の美味しさに影響するのです。グリアジンは弾力性と伸縮性を、グルテニンはコシや歯切れのいい触感を作りますが、これらは全て美味しいパスタの特徴です。

グルテンが水和したデンプンを逃がさないという特性の利点には、乾燥パスタを茹でた時にその重量が増えるということもあります。

生地練り

グラノロパスタはグルテンを傷つけたり壊したりしないように、セモリナ粉と水を混ぜ合わせ練り込む工程に細かい注意を払っています。というのも、この工程で行う混合ミキサーでの水和と練り込みがグルテンの構造を決定するからです。グルテンはそのメッシュの中に水和したでんぷん粒を取り込みます。でんぷんは私たちの体、特に脳を含む筋肉の機能にとってとても重要な複合糖です。だから、グルテンのメッシュに取り込んで摂取することが必要なのです。グルテンのメッシュに取り込まれないでんぷんは、茹でている間に水に溶け出してしまいます。

茹でる間のパスタを顕微鏡で見てみると…

パスタを茹でる間にでんぷんは水を吸収して膨張します。そのため、グルテンの質が高く量が多ければ多いほど、でんぷんの粒子をそのメッシュの中に取り込み、茹で汁に溶け出るのを防ぎます。この場合、残留物が少ない茹で汁はより透明で、また、茹でたパスタの表面がべたつくこともありません。そして、当然パスタの味も消化も良くなります。

グルテンたんぱく質のメッシュが細かく柔軟なら、でんぷんの粒子はその中に取り込まれ、茹で汁に溶け出ることはありません。

逆にグルテンを形成するたんぱく質の質が悪く量も少ないと、メッシュが崩れ、でんぷんは茹で汁に溶け出てしまいます。

押出成形とダイス

セモリナ粉と水を練り合わせた生地に形をつける型はダイスと呼ばれ、このダイスを使って様々な形のパスタが作られます。

ダイスはパスタを成形するだけでなく、パスタの特性にも影響を与えます。例えばその厚みや、デュラム小麦のセモリナ粉が含む最も大切なたんぱく質であるグルテンの活かし方です。グルテンの質と量によって、茹でた後のパスタがアルデンテになるかどうかが大きく変わるのです。

均質な茹であがり

グラノロパスタの製造工程では、それぞれのパスタがちょうどよい多孔質をもち、最も適した厚みになるように、ダイスの形を慎重に決定します。

実際、どのダイスもそれぞれのパスタが均質に、また比較的短い時間で茹であがるように研究・設計されています。

パスタの茹であがり具合を評価するには、一本のスパゲッティをガラスのスライドに挟んで潰し、内側に芯が残っていないかを確認します。質の良いパスタをちょうどいい時間茹でた場合、芯は残りません。

パスタの厚みが増すと、茹で時間も長くなります。だから、外側だけが茹ですぎにならないよう、外側と内側の茹で時間が変わらないような厚みにするのが望ましいのです。茹ですぎたパスタの表面は溶けてべたつくし、消化も悪くなります。

乾燥

乾燥工程はパスタの質を決定づける、大切な工程の一つです。

成形された後のパスタは水分を多く含み、乾燥工程の前は法律(2001年2月9日付け大統領令187)で定められた最高値の12.5%です。

グラノロはパスタを均質に乾燥させるために、水分を均質に蒸発させる方法を用いています。

グラノロは高温乾燥しません

高温乾燥したパスタが良さそうなのは見た目だけです。というのも高温・超高温乾燥はパスタをゼラチン化し、色や栄養素(例えばリジンは40%も減少します)や消化率を損なうのです。

このことを踏まえて、グラノロは中温乾燥を行っています。中温乾燥により、デュラム小麦のセモリナ粉の栄養的・官能的特性、つまり色や風味は損なわれることなくさらに高められ、製品として仕上がってからもしっかり残っているのです。

最高のパスタ

乾燥工程が終わればイタリアの食の女王、パスタの完成です!

出来上がったパスタは梱包されて世界中へ運ばれて行きます。

質の高い原料と、創業者アッティリオ・マストロマウロによって研究開発された製造工程のおかげで、グラノロパスタは高い吸水性を持つ上質のパスタとして評価されています。

茹であがりの質量

グラノロパスタは茹でた後に質量が大きく増え、100gのパスタが茹でた後には200~250gになります。

これはパスタが多孔質で、茹でる間に、弾力性や質感を損なうことなく水分をしっかり吸収するからです。